2018.04.03インフォメーション

石原立也(「響け!ユーフォニアム」シリーズ 監督)、武田綾乃(原作者)より推薦コメントが到着しました!

「響け!ユーフォニアム」シリーズ 監督 石原立也

世の中には大きく分けると二種類の人間がいます。
「器用に生きている人間」と「不器用にしか生きられない」人間です。
僕は後者であるので、システマチックになっていく世の中、
生きにくいなぁと感じつつ頑張って生きてます。

人付き合いもなんだか「間合い」が難しく感じます。
そこそこ長く生きてますが未だによく分からない事も多いです。

さて、この「リズと青い鳥」という映画は
宝島社さんから刊行している「響け!ユーフォニアム 第二楽章」の映像化作品です。
“みぞれ”という不器用な女の子と、
クラスの人気者である“希美”と言う女の子が主人公です。

ぎこちない二人の微妙なやり取りが繊細なタッチで描かれていて
山田監督の持ち味がこれまでの作品以上に生かされています。
今までの作品もそうでしたが
監督のそれらを見つめる目がとても優しいのです。

僕が思うに、山田監督の作るフィルムは
チリチリと痛痒い感覚と共に
さらっとしたような、ヌメッとしたような、湿っぽいような
鼻腔をくすぐる独特な感触がありまして
これがたいそう心地良いのです。
あたかもそれは、いわゆる
ラクトンC10/ラクトンC11みたいなものではないだろうかと
思ってみたりもします。

是非とも沢山の人に、この感じを体感していただきたいです。

二人の少女が奏でる不協和音が心地良い、
「リズと青い鳥」
どうぞご覧ください!

原作者 武田綾乃

甘い生クリームみたいな、素敵で柔らかい感情だけが「好き」なのかな、
という疑問が今回の希美とみぞれの物語を描く出発点となりました。

自分の好きな人が自分だけを見てくれるとは限らないし、
自分と相手の好きの重さが全然釣り合ってなかったりする。
今回の映画ではそういう「好き」の瞬間を、非常に美しく、
そしてすごく繊細に描いていただいたように思います。

彼女たちの息遣いがすぐそばで聞こえてくるような、
刹那的な青春のきらめきとほろ苦さがぎゅっと詰まった作品です。

素晴らしい映画ですので、
一人でも多くの方に視聴後のこの感覚を味わっていただきたいです。

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